ダイエットといえば、食事の量や糖質、カロリーを減らせば痩せることができますよね。
しかしそんな単純にできることじゃないですし、それを永遠に続ける事は難しいですね。
一時的に食事を減らしたり運動をしたりして痩せられても、リバウンドをしてしまっては、ダイエットした意味がなくなってしまいます。
また食べる量を減らしたことによって、体脂肪を燃やすのに必要なビタミンやミネラルが不足がちになると、かえって太りやすくなってしまいます。
大切なのは、体脂肪が燃える【太りにくい体質】【やせやすい体質】に体質を改善することです。
太りにくい体質を作る食事方法【3つのコツ】
太りにくい体質を作るためには、3つの食事のコツがあります。
- 食べる時間を規則正しくする
- バランスのよい栄養をとる
- 適切な量の食事をする
この3つのコツを守って食事をすることで【太りにくい体質】を作ることができます。
当たり前に思える言葉ですが、今の忙しい時代にはなかなか守れない食事のコツでもあります。
体にはリズムがあり、しっかり食べても太りにくい時間帯と、軽めに食べなければ太ってしまう時間帯があります。
この表を見たらわかるように、食事をたくさん食べて良い時間帯は『お昼の消化の時間』です。
体には体温の調節に睡眠、消化や吸収といった体のリズムがあります。
例えば、同じものを同じ量食べても、食べた時間によって体への影響が変わってきます。
朝の4時から12時までは『排泄の時間』、12時から20時までは『消化の時間』、20時から朝4時までは『吸収の時間』と1日の中で3つの役割に分かれています。
消化する効率が高くなる12時ころに1番たくさん食べると、食べた物は消化されエネルギーとなり、効率よくエネルギーとなります。
してしまいがちな間違った食べ方として、夕食を1番多く食べることがありますが、夜は『吸収の時間』なので、食べた物を良く吸収してしまい、体脂肪として蓄えられることで太りやすくなってしまいます。
太りにくい体質をつるためには、この体のリズムを考えて食事をすることが大切です。
体のリズムに合わせて規則正しい食事をする
体のリズムに合わせて食事をすることで、自然に規則正しい食事をすることができます。
『排泄』『消化』『吸収』のリズムを考えて、1日の行動を決めます。
午前中『排泄の時間』の食事方法
午前中は『排泄の時間』なので、胃はあまり活動していません。
だからと言って朝食を食べないと、お昼にドカ食いしてしまい、血糖値が一気に上がります。
この血糖値を下げるために、インスリンというホルモンが過剰に分泌されます。
インスリンには糖分を体脂肪にかえ、エネルギー源として体にため込む働きがあるので、朝食を食べないということを繰り返すと、体脂肪をため込みやすくなり、痩せにくい体になっていってしまいます。
なので朝食は少しでも食べておくと、胃に負担をかけずにお昼の血糖値を急激に上げる事を防ぐことができます。
朝食を食べる時間は、起きてから2時間以内にとる良いと言われています。
前の日の夕食から時間が長くあいたあとの食事が、1日の始まりの食事として体が認識します。
体のリズムを考えると、起きてか2時間以内に食事をすることで体が目覚め、昼食と夕食の時間を調節することができます。
前の日に遅くまで飲み会などがあって朝、胃がもたれていたり食欲がないような時は、おかゆを食べがちですが、おかゆはあまり噛まずに飲み込むので、消化に必要な唾液の分泌が不十分で、余計に胃に負担をかけてしまいます。
そんな時は無理をせずにスムージーなどの栄養が入った飲み物を飲むようにしてください。
朝食に納豆やショウガなど体を温める作用のあるものを食べると、熱をつくって体温を上げてくれるので、太りにくい体をつくるにはとても良い食事です。
太りにく体質を作るために必要な食品から考えると、朝食には和食がもっとも適した朝食ということになります。
お昼『消化の時間』の食事方法
お昼は『消化の時間』なので、しっかり栄養のあるものを食べて体づくりをします。
お昼の食事は、体のリズムを考えて12時以降から14時までにすませるのが理想的です。
昼食でしてしまいがちな食事には「パスタ」「うどん」「ラーメン」などに加えて、「白米」「パン」など、「めん+炭水化物」の組み合わせがあります。
めんも炭水化物なので、「炭水化物+炭水化物」になってしまいます。
これでは栄養もなく、カロリーもオーバーで、糖質もたっぷりです。
炭水化物を主食にしたら、付け合わせは「サラダ」「豆腐」「肉」などをバランスよく組み合わせて3大栄養素をバランスよくとるように心がけます。
太りにくい体質を作るために、『消化の時間』を利用してお昼に必要な栄養素をなるべく多くとっておくことで、夕食の食事量を抑えることができます。
夜『吸収の時間』の食事方法
夜は『吸収の時間』に入るので、体は休息モードに突入していきます。
この時間にたくさん食べると、食事からとったエネルギーを体脂肪として蓄えてしまいます。
なので体のリズムを考えて20時までには夕食を終わらせたいところです。
体はエネルギーを体脂肪として蓄える以外にも、体脂肪を分解したり、筋肉をつくる成長ホルモンを分泌したりします。
成長ホルモンは寝始めてから30分後から分泌されると言われていて、23時前後からの3時間に多く分泌されます。
お肌のゴールデンタイムと言われる時間帯ですね。
成長ホルモンは細胞を回復させてくれるので、この時間に寝ておくと肌も良くなるということで、お肌のゴールデンタイムと言われるようになりました。
このことから考えても23時までに眠るのが成長ホルモンの効果を高めるためには良いのですが、1つ注意することがあります。
それは、成長ホルモンは血糖値が上がると分泌が抑えられてしまうということです。
成長ホルモンはダイエットには欠かせないものなのに、せっかくの成長ホルモンが抑えられてしまうのは悲しいですよね。
なので成長ホルモンの分泌を抑えられないようにするために、夕食は20時までに終わらせる必要があります。
血糖値は食事をすると、3~4時間後から下がり始めるので、20時に夕食を終わらせれば23時に寝る頃には、血糖値が下がってきて成長ホルモンが抑えられることはありません。
成長ホルモンの分泌を抑える糖質( デザート・炭水化物・アルコールなど )を夕食で少なくとることで、23時ころから多く分泌される成長ホルモンを妨げることを防いでくれます。
お酒を飲んだ時など、食べてすぐ寝るということをしてしまいがちではありませんか?
食べてすぐ寝ると、ダイエットに必要な体脂肪を分解したり筋肉をつくるために必要な成長ホルモンの分泌を抑えてしまうということなので、太りにくい体質を作るためには絶対にしたくない行為ですね。
糖質が体にどう影響するのか、詳しい記事はこちらからどうぞ👇
一汁三菜のバランスのとれた食事をする
栄養バランスが良い食事として、昔から一汁三菜というのがあります。
主食・・・ご飯
一汁・・・みそ汁
三菜・・・「魚、肉、卵、納豆」「野菜」「きのこ、海藻類」
■ 洋食
主食・・・パスタ、ガーリックライス
一汁・・・コーンスープ、ポトフ、ミネストローネ
三菜・・・「チキン、ステーキ、カルパッチョ」「サラダ」「きのこ、海藻類」
これらの食材をバランスよく組み合わせた食事が一汁三菜です。
このバランスというのは、『炭水化物』『脂質』『タンパク質』の3大栄養素に『ビタミン』『ミネラル』『食物繊維』を加えた6大栄養素のことです。
しかし、この6大栄養素を同じ量だけとっていればそれで良いというわけではありません。
体脂肪を増やさない太りにくい体質を作るためには、肉よりも魚をなりべく多くとり、食物繊維を含む食品や大豆製品のタンパク質を多くとります。
- 炭水化物 20~30%
- タンパク質 40~50%
- 脂質 20~25%
体脂肪を減らしたい場合、このような割合で食事をするとよいとされています。
体脂肪についての記事はこちらをご覧ください👇
同じタンパク質でも肉より魚を多くとってほしいのは、肉に含まれている脂質より魚の脂質のほうが体に良いからです。
サバ、アジ、イワシなどの青魚には生活習慣病の原因になるコレステロールや中性脂肪を減らす『不飽和脂肪酸』という固まらない脂が多く含まれています。
オメガ3脂肪酸など最近は体に良いオイルが注目されていますが、この体に良いオイルが青魚には豊富に含まれています。
動物の肉には、とりすぎると血液をドロドロにする『飽和脂肪酸』という固まる脂が多く含まれています。
このことから考えて肉より魚を多くとった方が体には良いです。
しかし肉には良質なタンパク質や亜鉛、鉄などの大切なミネラルもたくさん含まれています。
太りにくい体質を作るために、肉か魚か迷ったときは魚を選ぶというくらいの割合で、両方を適度にとることで、体の栄養バランスを保つことができます。
いも類は野菜ですが、糖質が多めなので取りすぎには注意しましょう。
穀類・いも類・果物・砂糖・果糖など
■ 脂質
油脂・肉脂・魚脂など
■ タンパク質
肉・魚介類・卵・牛乳・大豆製品
タンパク質について詳しい記事はこちらに書かれています👇
太りにくい体質を作るために必要な食事量
太りにくい体質を作るためにも、食事の栄養バランスが大切なことはわかりましたが、どれくらいの量を食べればいいのでしょうか?
それは人によって差が出てきます。
厚生労働省が定めた「身体活動レベル」を使って、【目標体重×年代別基礎代謝基準値×身体活動レベル】で算出することができます。
目標体重はBIM値で決める
目標体重はBIM値を使った理想の体重を設定することができます。
BIM値の求め方:BIM値=体重(kg)÷身長(m)÷身長
例:体重55kg、身長160㎝の人は【55÷1.6÷1.6=21.4】になりBIM値は21.4です。
BIM値20が美しい体格を示す数値(美容体重)と言われています。
お医者様の話では、BIM値21が1番病気をしない数値と言われているそうです。
太りにくい体質を作るために、どの数値を目標にするか普通のBIM値18.5~25の範囲内で決めるといいですね。
『目標体重×年代別基礎代謝基準値×身体活動レベル』に当てはめます。
年代別基礎代謝基準値
年代別基礎代謝基準値は日本医師会から見ることがきでます。
性別 | 男性 | 女性 |
年齢 | 基礎代謝基準値 | 基礎代謝基準値 |
18~29歳 | 24.0 | 22.1 |
30~49歳 | 22.3 | 21.7 |
50~69歳 | 21.5 | 20.7 |
基本の年代別基礎代謝基準値はこのようになっているので、 『目標体重×年代別基礎代謝基準値×身体活動レベル 』に当てはめます。
自分の身体活動レベルを当てはめる
身体活動レベルは、体を動かして1日にどれだけのカロリーを使ったかを算出するための指数です。
レベルは「低い」「普通」「高い」の三段階に分けられますが、活動内容から見ると、だいたいの人が「普通」のレベルになると思います。
しかし家から1歩も出ずに、1日中家ですごしている人などは、「低い」レベルになります。
身体活動レベル | 日常活動の内容 |
1.5(低い) | 生活の大部分が座割っていて、静的な活動が中心の場合 |
1.75(普通) | デスクワーク中心の仕事だが、職場内での移動や立位での作業・接客等、あるいは通勤・買物・家事、軽いスポーツ等のいずれかを含む場合 |
2.0(高い) | 移動や立位の多い仕事が多い。あるいは、スポーツなど余暇における活発な運動習慣をもっている場合。 |
『 目標体重×年代別基礎代謝基準値×身体活動レベル 』に当てはめます。
これで自分に必要な1日に食べる量が算出できます。
皆さんの適量はわかりましたか?
まとめ
太りにくい体質を作るための3つのコツは
- 食べる時間を規則正しくする
- バランスのよい栄養をとる
- 適切な量にする
という事でした。
食べ過ぎて太ってしまってダイエットを始めたいという人は、まず太りにくい体質を作ってから、運動や食事制限を始めてみてはいかがでしょうか?
急に運動や食事制限でダイエットをすると、ストレスがかかりリバウンドをしてしまう可能性があります。
太りにくい体質を作るという事は、規則正しい食生活、適切な量の食事と、痩せるために必要な栄養を取り入れるということです。
体の痩せる準備が整ってから運動をする事で、よりダイエットの成功率を高めることができます。
3つのコツと言っても難しいことはないので、日常生活に太らない体質作りを取り入れてみてはいかがでしょうか?